ウェットティッシュノベルティの発注手順と展示会での配り方
この記事の要点
- ウェットティッシュは1個30円から150円前後で制作可能
- 会期60日前に数量を決定し30日前までに校了・正式発注を完了する
- 配布時は手渡しと同時に業務課題を投げかけ着座誘導を図る
展示会ノベルティのウェットティッシュは、実用性が高く受け取り拒否が少ないため、ブース前での名刺交換のきっかけ作りに適した配布物です。1個あたり30円から150円前後の予算で作成でき、フラップと呼ばれる取り出し口のシール部分に会社名やサービス情報を印刷して配る運用が一般的です。
新規顧客の開拓を目指す中小企業の展示会出展では、限られた予算のなかで着座やヒアリングにつながるノベルティ選定が求められます。制作のスケジュール管理や当日の配り方を誤ると、余計な在庫を抱えたり商談に結びつかなかったりする原因になります。本記事では、発注の手順から当日の声かけ、経費処理の注意点までを時系列で整理します。
展示会ノベルティにウェットティッシュが選ばれる理由と費用相場
展示会の現場では、パンフレット単体よりも日用品を添えて渡すほうが受け取り率が高まる傾向にあります。なかでもウェットティッシュは、会場内で飲食をした際や手の汚れを拭く際にその場で使えるため、来場者の荷物になりにくい利点があります。
種類別の特徴と単価の傾向
ウェットティッシュには大きく分けてアルコール配合タイプとノンアルコールタイプがあります。会場内での衛生対策や油分の拭き取りを意識する場合はアルコール配合タイプ、肌への刺激を抑えたい場合はノンアルコールや純水タイプが選ばれます。
本体仕様による費用の違いは次の通りです。ロット数や納期によって費用は変動しますが、発注時の判断材料になります。
- フラップ印刷タイプ: 既製の本体に、取り出し口シールのみフルカラー印刷する方式です。小ロットに対応しやすく、1個あたり40円から90円程度で制作できます。
- 全面フィルム印刷タイプ: 外装パッケージ全体をオリジナルデザインで印刷する方式です。訴求面積が広い反面、数千個単位の大口発注が基本となり、1個あたり30円から70円程度になります。
- 凸版印刷・オフセット印刷など印刷方式の違い: 単色印刷はコストを抑えやすく、写真やグラデーションを含むデザインはフルカラー対応のデジタル印刷やグラビア印刷が使われます。
枚数は10枚入りが主流です。展示会来場者がスーツのポケットや手提げ袋にしまいやすい厚みであり、配布時の負担も軽減されます。
配布目的と販促効果
ウェットティッシュのフラップ部分は、使用するたびに自然と視界に入ります。持ち帰った後もオフィスや自宅のデスク上に置かれる機会があり、社名やサービス名の接触回数を確保できます。
ただし、フラップ面積は幅90ミリメートル前後、高さ45ミリメートル程度と限られています。小さなスペースに多くの文字を詰め込むと視認性が落ちるため、社名、サービス名、検索窓、二次元バーコードの4要素程度に絞り込む構成が適しています。
会期60日前から当日までの制作・準備スケジュール
展示会ノベルティの準備は、直前に慌てないよう開催の約2か月前から段階的に進める必要があります。一般的な発注から納品までの流れは次の通りです。
開催60日前: 担当者が配布数量と仕様の決定を行う
まずは出展ブースの目標名刺獲得数や想定来場者数から逆算し、必要数量を確定します。ブースの規模やスタッフの人数によって配れる数には幅がありますが、1日あたり200個から500個程度を目安に設定する出展者が多く見られます。
この段階で、アルコール配合の有無、枚数(10枚入りなど)、印刷方式(フラップ印刷か全面印刷か)の仕様を固め、印刷会社に見積もりを依頼します。
開催45日前: デザイナーまたは担当者が入稿データを制作する
仕様が確定したら、印刷会社が提供する専用のテンプレートに合わせてデザインデータを作成します。Adobe Illustratorなどのデザインソフトを用いた完全データ入稿を求められるケースが多いため、制作環境の確認を済ませておきます。
デザイン内に二次元バーコードを掲載する場合は、展示会専用のLP(ランディングページ: 訪問者が最初にアクセスする縦長のWebページ)へリンクさせ、効果測定ができるURLパラメータを設定しておくと事後分析に役立ちます。
開催30日前: 責任者が最終校正を確認し正式発注する
文字の誤字脱字、二次元バーコードの読み取り確認、印刷の仕上がりイメージ(色校正)を責任者が確認した上で、校了と正式発注を行います。
展示会の繁忙期(春や秋の展示会集中時期)は印刷工場の稼働が混み合い、通常よりも納期が延びることがあります。短納期対応には追加料金が発生する場合もあるため、会期の30日前までに発注を完了させるスケジュールが安全です。
開催7日前: 事務局へ発送手配し納品状況を確認する
商品は展示会場へ直接搬入するか、自社に一度納品してから備品と一緒に持ち込むかを選択します。会場直送の場合は、主催者が指定する搬入期間、貼付伝票のフォーマット、ブース小間番号の記載ルールを必ず確認してください。
段ボール箱の総重量や箱数も事前に把握しておきます。ウェットティッシュは1箱に100個から500個ほど入っており、水分を含んでいるため1箱あたり数キログラムから十数キログラムの重さになります。自社からの手運びは負担が大きいため、配送業者への委託が確実です。

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ノベルティを制作しても、当日の渡し方次第で成果は大きく変わります。ブース前での滞留や名刺獲得につなげるための実践的な手順を確認します。
通路での声かけと手渡しの手順
ただ無言で差し出したり、大きな声で社名だけを連呼したりしても、来場者は警戒して受け取ってくれません。以下の手順を意識してスタッフ間で共有します。
- 来場者の進行方向に対して斜め前方に立ち、無理に進行を遮らない位置を確保する。
- 「会場内の衛生対策にお使いください」「よろしければどうぞ」と、相手のメリットになる短い言葉を添えて手渡す。
- 手にとってもらえた瞬間に、「〇〇の業務を効率化するシステムをご紹介しています」「本日はどちらのブースをお探しですか」と簡単な投げかけを行う。
- 立ち止まって反応を示した来場者に対し、チラシを提示しながらブース内へ誘導する。
ノベルティはあくまで対話のきっかけを作る道具です。ティッシュを配ること自体が目的化しないよう、スタッフ全員に「1回の受け渡しで1言ヒアリングする」ルールを徹底します。
展示会現場で起きやすい失敗例
ウェットティッシュの配布において、現場で発生しやすい代表的なトラブルには次のものがあります。
- パッケージのフラップが剥がれかけて乾燥する: 保管状態が悪い場合や、納品から長期間経過した在庫を使った場合に、シールの粘着力が落ちて中身が乾いてしまうケースがあります。製造から1年以内の使用を心がけ、高温多湿の倉庫での長期保管は避けます。
- 重すぎてブース内の動線を塞ぐ: 会場直送で届いた大量の段ボールが、商談席の横やストックヤードに積み上がり、スタッフの動きを妨げてしまうケースがあります。当日配布する分だけを外に出し、残りは主催者のストックルームや机の下へ整頓して保管します。
- 配布することが目的になり商談につながらない: アルバイトスタッフや自社社員が配り終えるスピードだけを競ってしまい、名刺も受け取れず製品説明もできないまま在庫が尽きてしまうケースがあります。時間帯ごとの配布個数を制限し、立ち止まった来場者への声かけを重視する運用に変更する必要があります。
経理処理と補助金活用における確認事項
展示会ノベルティの制作費は、帳簿上および税務上の取り扱いに注意が必要です。一般的には「広告宣伝費」として計上されますが、社名やロゴの印刷がない無地のものを購入した場合は「消耗品費」など別科目になることがあります。
具体的な会計処理や損金算入の要件については、国税庁のタックスアンサーを確認するか、顧問税理士などの専門家へ相談してください。
また、自治体や商工会議所が実施する展示会出展支援の補助金を利用してノベルティを制作する計画を立てるケースもあります。ただし、補助金の対象経費は「出展小間料」や「ブース装飾費」に限定され、持ち帰り可能なノベルティ制作費は対象外とされる制度が少なくありません。
補助金の申請を検討している場合は、公募要領に記載された補助対象経費の区分を細かく確認し、各制度の事務局や最寄りの商工会議所、中小企業庁の公募窓口へ事前に対象可否を問い合わせる必要があります。
まとめ: 計画的な制作で展示会の商談機会を最大化する
ウェットティッシュは、実用性とコストパフォーマンスのバランスに優れた展示会ノベルティです。成功の要点は、会期60日前からの計画的な制作進行、フラップ部分の要点を絞ったデザイン、そして当日のスタッフによる対話型の配布手法にあります。
事前の納期管理を徹底し、当日のブース動線や声かけの手順を整えておくことで、限られたリソースのなかでも見込み顧客との有意義な接点を作り出すことができます。
よくある質問
- Q. 展示会ノベルティのウェットティッシュは何個発注すべきですか?
- A. ブース規模やスタッフ数によりますが、1日あたり200個から500個程度を発注の起点とするケースが多いです。会期日数と想定配布スタッフ数を掛け合わせて総数を算出します。
- Q. アルコールタイプとノンアルコールタイプはどちらが良いですか?
- A. 会場内の除菌や手の汚れ落とし用途にはアルコール配合が好まれます。一方、肌への優しさや幅広い来場者への配慮を優先する場合はノンアルコールタイプが適しています。
- Q. ノベルティ制作費用は展示会補助金の対象になりますか?
- A. 制度により異なりますが、持ち帰りノベルティは対象外となるケースが多く見られます。事前に申請先自治体や事務局の公募要領を確認してください。
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